2011年1月22日

気力補充法

久しぶりに小説を読み終えた。
もしかしたら貴志祐介の「新世界より」以来かもしれないw

今回読んだのは50年前に発表された「白昼の死角」という小説。

戦後の日本経済の中で、法律の死角をつき、次々と完全犯罪を企てるという話で、今読んでも、全然古く感じないし、すごく考えさせられる良作。


学生の頃はよく小説を読んでいたが、読むペースが遅いので、実際は冊数でいったらそんなに読んでいない。
が、読んでいる作品は全て当たりのいい作品はだと思っている。


小説を読むきっかけというのはいくつかある。

映画やドラマなどの原作、好きな著者の新作、賞を取ったり雑誌で取り上げられている作品、人からの紹介など。

昔は良くダヴィンチなんかを買って、賞を取った作品をチェックしたり、おもしろそうな小説はないかとよく物色していた気がする。


人からのオススメを読む事というのもいいと思うが、「最近読んだ中で」ではなく「今まで読んだ中で」オススメのものを読むのが望ましい。

今回読んだ「白昼の死角」もその部類。

この作品を読むと物事の見方や考え方が変わるし、あまり他の人には教えないでほしいと言われたら、そりゃ読んでしまうw

それだけ人が押してくる作品に駄作はない。


オレが1冊だけ人に薦めるとしたら何を薦めるか。

相手によって変わってくるとは思うが、

・あまり小説を読まない人:タイムリープ(高畑京一郎)

・程よく小説を読んでる人:すべてがFになる(森博嗣)

・結構小説を読んでる人:新世界より(貴志祐介)

といったところだろうか。


貴志祐介作品の中でというか、小説全体の中で一番衝撃を受けたのは「天使の囀り」なのだが、人に薦めるとなるとそれはまた別の話w

オレがアニメでブルーシードがとてつもなく好きでも、エヴァやエウレカ、コードギアスを薦めてしまうのと一緒の事w


アニメ、漫画、ゲーム、映画、いろいろあるけど、終わった後に気力が充実するのは小説が一番強い気がする。

オレはこのままくすぶっていていいのか?もう一回やれるんじゃないか?っていう、影響されやすいだけと言われたらそれで終わってしまうが、そういう高揚感が一番強い。

この高揚感というものは、充実した生活を送るのに恐らく必要なエッセンスで、これがないと「何かやってやろう!」っていう気分になるのは難しい。

こんな忙しい毎日の中でも、1シーズンに1冊とは言わないが、半年に1冊くらいでも小説を読めたのなら、人生は少し前に進みやすくなっていく気がする。


キミが生きてきたこの人生の中で、これが一番いい作品だったと声に大にして言える作品はあるか?

「お前の中の一番ってこの程度の作品かよ!」と言われたとしても、胸を張って「何を言われようとこの作品が一番だっ!」と自信を持って言い切れる作品はあるか?


キミが一冊だけ人に薦められるとしたらどの小説を薦める?

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